夏の日本酒・生酒とは?

生酒のラベルの写真

5月、立夏を過ぎ、暦の上では夏になりました。この時期、日本酒では夏の生酒が出始めますね。春先にしぼったあと、低温で熟成された生のお酒です。

爽やかな香り、フレッシュな味わいで、夏のお酒として親しまれていますが、そもそも「生酒」とはどういうものなのでしょうか?
また、同じ「生」がつくお酒でも、生貯蔵酒・生詰め酒との違いとは?

今回は、「生酒」についてです。

生酒とは「火入れ」されていないお酒

生酒・生貯蔵酒・生詰め酒。

日本酒には、3種類の「生」がついたお酒がありますが、その違いは、お酒をつくる過程での「火入れ」の有無とタイミングの違いです。

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・火入れとは?

日本酒は、お酒をつくる過程で、「火入れ」と呼ばれる加熱処理を行なっています。

搾ったままのお酒には酵素が残っています。この酵素が働き続けると、お酒の味わいが変化したり劣化してしまうため、60〜65℃程度の加熱処理を行なっています。これが「火入れ」です。

「火入れ」により、酵素の働きを止め、品質を保ちながら、お酒を長期保存することができるようになるのです。

・生酒は火入れをしていない

一般的な日本酒は、貯蔵する前と瓶に詰める前、合計2回の「火入れ」をして出荷されます。これに対して、一度も「火入れ」されていないお酒が「生酒」です。
「本生」「生生(なまなま)」と呼ばれることもあります。

生酒は、「火入れ」をしていないので、搾ったときのままのフレッシュでフルーティな味わいを楽しむことができるのですね。

日本酒の火入れのタイミングに関する図

・生貯蔵酒・生詰め酒とは?

生酒と同じように「生」がついていますが、「生貯蔵酒」「生詰め酒」は、出荷までに1回だけ火入れをされたお酒です。それぞれ1度だけ火入れされますが、そのタイミングが異なります。
いずれも一度火入れをしているため、生酒に比べると保管しやすくなっています。

「生貯蔵酒」は、文字どおり、生のまま貯蔵されたお酒です。
貯蔵前に火入れは行わず、もろみを搾ったあとはそのまま貯蔵し、出荷前に一回だけ火入れをします。
生のまま貯蔵するため、生酒のような風味が残るのが特徴で、冷酒で飲むのがおすすめです。

一方の「生詰め酒」は、貯蔵前に1回だけ火入れを行なったお酒です。
火入れが一度だけなので、通常の日本酒よりもフレッシュ感が味わえるのが特徴です。
秋になると出てくる「ひやおろし」「秋上がり」は、生詰め酒の一種です。春から秋まで貯蔵されて熟成されたことにより、まろやかで深みを増した味わいが特徴です。

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※ちなみに「生ビール」は?

ちなみに、ビールも同様で、加熱処理を行なっていないものが「生ビール」です。
ビールの場合は、濾過によって酵母を除去しており、缶ビールでも瓶ビールでも非加熱のものがほとんどです。
ただし、最近のクラフトビールなどでは、無濾過・非加熱の酵母が生きたままのビールもあります。


生酒の注意点

生酒は、品質が変化しやすいデリケートなお酒です。
保管は常に冷蔵で!(冷蔵していても、賞味期限は半年くらいと言われています。)

また、開栓した後は、空気に触れて酸化が進むと、味わいも劣化してしまいます。
鮮度のあるうちに、開栓後は早めに飲み切りましょう!


生酒のフレッシュな味わいを楽しもう

ほどよい酸味、生酒ならではのフレッシュさを楽しめる「生酒」。
夏になると、お料理もさっぱりしたもの・酸味のあるものが増えてきます。夏の生酒とも相性ぴったりで、みずみずしいお酒の味わいも引き立ちます。

キリリと冷やしてぜひ!
オンザロックやソーダ割りにするのもおすすめです。

冷酒のイメージの写真

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保管には気を遣う「生酒」ですが、フレッシュな味わいはまた特別です。
さっぱり過ごしたい暑い夏。
キリッと冷やした生酒で、気持ちもフレッシュに夏の夜を楽しみたいものです。


いつも楽しくWakuWakuを忘れずに。
そんな時間のお供をしてくれるお酒にも感謝して、今晩もカンパイ!!