オリンピックと日本酒?

オリンピックシンボルマークの写真

こんにちは。ようやく新型コロナのワクチン接種が進んできましたね。
予定では、この夏のオリンピック開催まであと1ヶ月ちょっと・・・。

どうなる?五輪?

ということで、今回は、オリンピック開催のゆくえに思いを馳せながら?、のこんな記事です。


関わりのあったお酒

オリンピックと日本酒の関わりのイメージ写真

まずは、これまでのオリンピックと関わりのあった日本酒について。どんなお酒と関わりがあったのでしょう?

・東京オリンピック:ワンカップ大関

カップ酒の代表、 “ワンカップ大関”。

誰もが一度は目にしたことがあると思いますが、ワンカップ大関の誕生がいつだったかご存知でしょうか?

大関酒造が業界初のコップ型ガラス瓶入り日本酒「ワンカップ大関」を発売したのは、新幹線が開通し、東京オリンピックが開催された1964年。そして、その発売日はアジア初の夏季オリンピック開催の日、まさに10月10日のことでした!

今では、ご当地キャラやかわいいイラストの描かれたカップ酒をはじめ、全国の酒造会社からもカップ酒商品が多く販売されていますが、そのカップ酒の歴史は、オリンピックとともにスタートしていたのでした。

・長野冬季オリンピック:「信州の酒」

国内での冬季開催2回目となる1998年長野オリンピック。

開催地は長野市ですが、長野県はアルプスの山々に囲まれ、いくつもの水系を持つ信州地酒の産地。酒蔵の数も全国第2位を誇り、約80蔵にものぼります。

その地元長野オリンピック開催の時、「信州の酒」という統一ラベルが貼られたお酒が販売されたそうです。オリンピックライセンスを長野県酒造組合で取得し、当時の県下78蔵が参加して、ラベルには五輪と長野オリンピックのシンボルマーク、その下に醸造元と銘柄が記載されました。

これまでのオリンピックではビール以外のアルコール飲料のスポンサーは例がなく、交渉には苦労もあったようですが、ライセンス契約の実現の裏には、長野県で新しく開発された「アルプス酵母(*1)」と、それを使った低アルコールの「アルプス吟醸」の存在があったとのこと。

アルプス酵母はもちろん今も健在! 長野県のいくつもの酒蔵さんで、アルプス酵母を使ったお酒がつくられています。

(*1) 当時、長野県では、“新しいタイプの清酒を!” と数年かけて新酵母を開発。新開発のアルプス酵母で、低アルコールでも吟醸香が高くフルーティですっきりした味わいの清酒ができるようになったとのこと。
(「信州の酒」と長野五輪ライセンス取得について:
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/92/11/92_11_778/_pdf/-char/ja )

・東京オリンピック:福小町

さて、今話題の2021年東京オリンピック。今回は五輪ラベルのお酒はありませんが、東京オリンピックに “関わった” お酒をご紹介します。

「大吟醸 福小町 金賞受賞酒」。

秋田県湯沢市の創業400年の老舗、木村酒造さんのお酒です。2013年の東京オリンピック招致レセプションで、当時の猪瀬直樹 東京都知事が持っていったお酒として話題になりました。

レセプションでの件は、木村酒造さんもご存知なかったそうで、木村酒造さんの「福小町日記」にも当時の様子が書かれています。

秋田県からスイス・ローザンヌまで行き、東京招致に一役買ったに違いない福小町。ラベルの文字にもなんともいえない暖かみがあり、やさしいけれど芯のある印象を受けます。


“五” のつくお酒

五輪と日本酒の関わりのイメージ写真

オリンピックと関わりのあったお酒をご紹介してきましたが、次は「五輪」の「五」のつくお酒について。

オリンピックが、そのシンボルマークの5つの輪から “五輪” と言われていることは、皆さまご存知のとおりです。青・黄・黒・緑・赤の5つの輪には、5つの大陸の団結、全世界の選手が競技大会に集うこと、世界平和への願いが込められているそうです。

そんな「五輪」の「五」のついたお酒から、5つをご紹介します。はたまた、その名前にはどんな意味が込められているのでしょうか?

・五凛(車多酒造:石川県)

〜お酒に関わる人との和、酒造りへの姿勢が表現された銘柄名〜

読みもまさに、“ごりん” 。「天狗舞」で有名な石川県白山市の車多酒造さんですが、「五凛」というラインアップもつくられています。創業は文政六年(1823年)。

名前にある「五」は、お客様・飲食店・酒販店・蔵元・杜氏。この五つが常に「凛」とした関係で、お酒を楽しめるようにとの思いが込められているそうです。
(車多酒造、五凛 CONCEPT:
 https://www.tengumai.co.jp/go-rin/ )

・五橋(酒井酒造:山口県)

〜土地に根ざし、地元の名橋の美しさ・“架け橋に” との思いを込めた銘柄名〜

山口県岩国市にある酒井酒造さん。創業は明治4年(1871年)です。岩国市といえば、なんといっても日本三名橋の一つ「錦帯橋」が有名です。アーチが美しい5連の木造橋で、川岸の景観や木組みの迫力ともあいまって、その姿は格別です。

魚介や山の幸など豊富な食材に恵まれた岩国市の「五橋」は、錦帯橋の優美さを願い、また、心と心の架け橋になってほしいとの思いを込めて命名されたそうです。
(酒井酒造、五橋の歴史・由来:
 https://www.gokyo-sake.co.jp/gokyo/history.html )

・五神(五條酒造:奈良県)

〜地元への愛着と、古来からのお酒のあり方にちなんだ銘柄名〜

「五神」は、奈良県五條市にある五條酒造さんのお酒です。創業は大正13年(1924年)。古来よりお酒は神様に供し、冠婚葬祭を神様と共にしたと言われる「神」の文字と、地元五條市の「五」を組み合わせて名付けられたそうです。

五條市は山々に囲まれ、冬は冷たい北風が吹きおろし、やや軟水の伏流水をもつ、酒造りに適した土地柄だそう。伝統の但馬流での酒づくり。“五條市に『五神』のない店はない” と言われるほど、地元に深く愛されている銘柄とのことです。
(五條酒造:トップページ
 http://sake-goshin.com/index.html )

・五岳(今井酒造店:長野県)

〜酒造りに必要な風土・水・米作り。酒造りを見守る地元の山々からいただいた銘柄名〜

「五岳」を醸す今井酒造店さんは、長野県長野市にある創業元禄4年(1691年)の酒蔵さん。所在地の長野市は、妙高山・斑尾山・黒姫山・戸隠山・飯縄山の “北信五岳” と呼れる5つの山に囲まれており、「五岳」の名前はここから付けられています。

信濃の豊かできれいな水脈と冷涼な気候、そこで作られたお米から生み出される地酒の名前にぴったりですね。
(今井酒造店:蔵からのメッセージ
 https://www.wakamidori.com/about.html )

・五人娘(寺田本家:千葉県)

〜楽しく飲むお酒、けがれのない自然なお酒。目指すお酒のイメージをあらわす銘柄名〜

最後は、千葉県香取郡の寺田本家さん。創業は延宝年間(1673~81年)。現在のご当主はなんと24代目。先代の23代目が自身の病気をきっかけに “人様の役に立つ本物の酒” をと自然酒造りを目指し始め、苦労の末にできたお酒につけられた名前が「五人娘」。名付け親はアララギ派歌人の土屋文明氏だそうです。

土屋氏が寺田本家を訪れたときの記憶から(娘がたくさん出てきて驚いたそう)、「たくさん娘がいて、にぎやかな蔵で造ったお酒を飲んだらきっと楽しいだろう」「まじりっけのない自然酒は、けがれを知らない娘のイメージ」と名付けられたとのこと。

自然酒造りの取り組みは続いていて、現在は、原料は全量無農薬米、添加物なし、蔵付きの菌で発酵、唄を唄いながら機械はできるだけ使わず、手造りで微生物と響き合いながらお酒をつくられているとのことです。
(寺田本家:名前の由来
 https://www.teradahonke.co.jp/products/goninmusume/ )


「五」のつくお酒、同じ “五” でも、いろいろな “五” がありますね。

普段お酒を飲むときは、名前の由来を意識することはあまりないかもしれませんが、こうしてみると、名前に込められた思いや由来もそれぞれで面白く、味わい深さがあるものだと感じます。


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オリンピックとゆかりのある?お酒あれこれでした。

さて、どうなる東京オリンピック?!


いつも楽しくWakuWakuを忘れずに。
そんな時間のお供をしてくれるお酒にも感謝して、今晩もカンパイ!!